もとは「金門(きんもん)五三桐」という全五幕の長編であるが、現在は南禅寺楼門の場面が単独で上演を重ねている。
桜満開の京都南禅寺の楼門。
大盗賊 石川五右衛門が名台詞「絶景かな、絶景かな…」と言いながら景色を眺めている。
そこへ一羽の白鷹が着物の片袖をくわえて飛んできた。
それは血潮で書かれた遺言でこれを読んだ五右衛門は自分が宋蘇卿(そうそけい)の遺児であると知り
義父の武智光秀を滅ぼした真柴久吉(ましばひさよし)が、実父の宋蘇卿も殺したことがわかる。
楼門の下に現れた久吉と「天地の見得」で幕となる。